【コラム】プロのイラストレーターにはイラストの声が聞こえる

原宿の東京デザイン学校で行われた、マルプデザインのブックデザイナー清水良洋さんの特別講義に参加してきました。イラストレーション・アドバンス・クラスでの、イラストレーター向け講義です。講義で、清水さんが興味深い話をして下さいました。


清水さんは、イラストを扱ったブックデザインを多く手掛けていて、イラストレーターと仕事で関わることもたくさんあります。実際に仕事でのイラストレーターとのやりとりなど、普段では、なかなか聞けないプロの現場の話をされていました。


マルプデザイン特別講義

 

お前には、そのベルトの声が聞こえるか!?

 

その中で清水さんがプロレスを例えに話されていたのが印象的でした。あるレスラーが、チャンピオンベルトを持つ相手に対して「お前には、そのベルトの声が聞こえるか!?」と叫ぶシーンがあるんです。ベルトの声が聞こえなければ、ベルトを持つ資格が無いという意味です。そして、続けてこう仰いました。

 

同じように、プロのイラストレーターにはイラストの声が聞こえるし、デザイナーもデザインの声が聞こえる

 

これには、共感を覚えました。やはり、たくさん描いていると感覚は研ぎ澄まされていきますし、本当に声として聞こえるという事ではなくても、イラストの方から「こうしてほしい」というのが感じ取れる時があるんです。何か語りかけてくるものがあるんです。それは、なかなか言葉で伝えられるものではないんですよね。どれだけ、その人が普段から吸収し、発散するかの積み重ねで生まれるものなのです。

 

そのためには、どうするか?こうも仰っていました。

 

良いものを見る!吸収する事がなにより大切だ

 

至極真っ当なことです。しかし、普段から意識しているでしょうか?何気なく見過ごしていることがあるのではないでしょうか?

 

僕も、時間があればギャラリーに出かけてたくさん吸収します。ギャラリー以外でも、読書や散歩で見る風景の中からでも吸収できるものはたくさんあります。常に意識していると、自然とアンテナは外を向いていくのですよね。それが「気づきを得る」ということです。

 

本当は、後ろで大人しく聞いているつもりだったのですが、プロのイラストレーターとして意見を清水さんから求められ、あれよあれよと言う間に前に立ってしまいました。意見しつつも、清水さんと星野さんのお話には、いつも得られるものがあります。よいお話をありがとうございました。