【コラム】気持ちをリセットさせるための絵

あなたは、絵を描くのが好きですか?愚問でしょうか。仕事で「売れる」ことばかり考えてイラストを描いていると、「あれ?本当は何が描きたかったんだっけ?」と思うことも少なからずあります。そんな時は、自分の原点に戻るのが良いんですよね。


やっぱり自分は絵を描くのが好きだな

 

下の絵は、仕事から帰宅して自宅の書斎で絵を描きました。A5サイズくらいの小さな絵なので、制作時間は1枚30分くらいでしょうか。気分転換ですね。ダーマトグラフと5Bの鉛筆で描いています。

銀河鉄道の夜


宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」を読んで、浮かんだイメージを形にしているだけで、あまり深く考えていません。時々、こうして何でもない素直なイラストを描くと、気持ちがリセットされる気がします。「あぁ、やっぱり自分は絵を描くのが好きだな」と再認識させます。


午後の学校

 

「作品と商品の狭間にいる」という葛藤

 

昔は、このタッチのイラストを仕事にしたくて営業もしましたけど、「もしかしたら仕事にしない方が良いのかも…?」と最近思います。もちろん、プロデュース次第で売れるイラストにすることもできるかもしれませんが、僕の中では昔ほど焦った気持ちはありません。多分、これとは別に仕事として成り立つイラストを持っているからかもしれません。焦ってないと言っても、公募コンペに出して落ちれば悔しいですけどね。

 

他のタッチと比べて、今は大切に育てている感覚です。でも、本当は荒波に晒した方が、作品としてはもっと育てられるのかも。少し矛盾していますね。自分をリセットさせるための絵だけど、実は一番葛藤がある絵でもありますから。

 

20歳でデザイン会社に就職し、パッケージデザイナーになってから想ったのは「作品と商品の狭間にいる」という事でした。実は今でも続いているんですよね。イラストレーターを含めクリエイターとして、仕事として、「ものをつくる」とは、そうゆう葛藤が常に付きまといます。それが自分の中で共存できたら、何が見えるか希望を持ちたい。そう考えています。