【著作権】会社業務で描いたイラストの著作権は?/職務著作

イラストを描いた時点での著作権は、それを創作した著作者本人に帰属されるのが普通です。では、あなたがデザイン会社やゲーム会社に所属する社員で、会社業務としてイラストを制作した場合、その著作権の帰属は誰になるでしょうか?今回は「職務著作」についてです。


職務著作では、著作権は雇用者側にある

 

職務著作とは、法人(会社、国、地方公共団体、学校など)に従事する者(社員・従業員等)が、法人の発意に基づき職務上で創作した著作物の著作者を法人に認める制度のことです。この場合「著作者」は、創作した本人ではなく、所属する法人になり、著作権の帰属も法人になります。ここので「法人」は、法人格を持たない社団・財団も含まれます。

 

職務著作のイラストの著作権

 

職務著作として認められるには、4つ条件が必要です。

 

1.法人等の発意に基づき創作される事

 

法人が主導権を持ち、その意思によって創作される事が必要になります。

 

2.法人等に従事する者が職務上で創作される事

 

雇用関係にある従業員や社員が、法人等の指揮の下で創作される事が必要になります。派遣社員の場合は、その派遣先が著作者となります。

 

3.法人等が自社の名義の下に公表する事

 

著作者として法人等の名称を著作物に表示する必要があります。例えば「制作著作:会社名」や「©公表年号、会社名」などです。プログラムの著作物は、著作者名を表示せず利用される事が多いので、これに含まれません。

 

4.作成時に従業者を著作者とする契約等の定めがない事

 

「業務上の著作物の著作権を従業者に帰属する」などの特定の契約をしている場合は、職務著作にはなりません。契約ない場合においても、当事者の意思を尊重し判断する必要もあります。

 

以上が、職務著作としての条件となります。



漫画家アシスタントは、職務著作か?共同著作か?

 

職務著作でよく争点になるのは、共同著作物になるかどうかです。

 

もし、漫画家がアシスタントを雇う場合は、アシスタントが制作した背景画は「創作性のある著作物」であるから、漫画家とアシスタントの「共同著作物」にするのか、もしくはアシスタントは漫画家が雇用した従業者なので、漫画家を主導者とした「職務著作」とするか、しっかりと区別し、事前に契約する必要があります。

漫画家アシスタントの著作権

 

漫画家の佐藤秀峰氏が、アシスタントの著作権についてTwitter上で興味深い議論をしたものがあります。こちらも現場の意見として参考になるので、読んでみると良いでしょう。